取引先へのお歳暮
1 min read

取引先へのお歳暮

誤解している人も多いのですが、取引先へのお歳暮に、必要以上にお金を掛けるべきではありません。相場は親類へのそれと同程度となっています。ですから数千円の品で十分です。但し、1年を通してお世話になったお得意様に対しては、感謝の気持ちも大きいでしょうから、各自の判断で高額の物を贈ることも悪くないでしょう。ところで面白いデータとしては、世代別の相場があります。30代までの若い人は、やはり低い金額の物を準備する傾向にあり、中年の人は高額の物を贈るようです。
お歳暮に対する返答はどうでしょうか。実はお歳暮を受け取っても、お返しをする義理はありません。ですから返さなくても失礼には当たりません。但し、お礼の気持ちを伝えることは大切です。一番望ましいのは手紙できちんと伝えることですが、それが難しければ、電話でも構いません。手紙を出す時は、封書を用いるのがマナーです。特に目上の人に対してハガキを用いるのは大変失礼です。また、お歳暮を受け取ってから時間が経ってしまえば不自然な手紙になってしまいますから、面倒だと思わず、すぐに出すようにしましょう。
とはいえ、手紙と共に、返礼として物品を贈りたい時もあるでしょう。返礼という形式上、お歳暮と定義するのは禁物です。また、年が明けてしまう時は、時期によってお年賀、寒中お見舞といった具合に使い分けます。知識が欠けている人は、マナーブック等で確認するようにしましょう。場合によっては、「お移り」という風習が残っている地域もあるでしょから、その地域の住民はそのように振舞っても構いません。具体的には、重箱でお歳暮を受け取った場合、その重箱に返礼品を入れて、箱ごと返却するのです。因みにお移りに半紙を用いるのが一般的ですが、これは縁起をかついだものです。