免許証の悪用と失効
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免許証の悪用と失効

免許証は身分証明書としても活用されます。ですから紛失した場合、拾った者が悪用する可能性を捨てきれません。警察署に向かい、迅速に遺失届を出すのはもちろん、金融機関、信用情報機関等に事情を連絡する必要があります。遺失届によって、今後起こり得る身に覚えのない契約を無効にすることができますし、金融機関の本人確認が厳格になります。悪用の例としては、消費者金融からの借り入れ、クレジットカードの偽造、携帯電話の契約、口座の開設、実印登録、ストーカー行為等が挙げられます。一番恐ろしいのはマネーロンダリング用に口座を開設されることです。警察から金融機関に口座開設しないように求める名義リストが送られたら最後、その金融機関で口座を作ることはできなくなります。

自宅に請求書が届いてから支払いの責任を逃れるのは大変ですし、遺失届の提出が遅れると事情の説明が通用しないこともあり得ます。紛失しないよう、十全の管理が求められます。

免許証そのものは再発行が可能です。再発行日以降に紛失した免許証でなされた契約を無効にすることもできるため、一刻も早く手続きを行います。紛失後すぐに試験場を訪れれば、当日中に手にすることができます(時間は長時間に及びます)。一方警察署で手続した場合は数週間を要します。いずれにしても手数料は数千円かかるので、失くさないのが無難です。

最後に免許証が失効してしまった場合の対処法について述べることにします。更新を忘れると免許は失効します。有効期限から半年以内であれば、失効前の更新とほぼ同様の手続きで有効になります。半年が経過すれば本免許検定を、1年が経過すれば仮免許検定をも受験しなければならず、注意を要します。但し病気や海外滞在等の正当な理由があれば、3年間は検定の受験が免除されます。