自費出版のトラブルを回避しよう
自費出版の良いところは、誰でも経済的余裕があれば、自著を出版できるところです。
利用者の多くは過去に出版の経験がなく、業界の知識も浅い人が多くなります。中にはそこにつけこんで、利用者に多額の見積もりを送り、そこで得られる利益で運営を行うような会社も存在しています。
出版をしたいという熱意を逆手にとって、自分の利益に還元してしまうような、悪質業者です。
最近では、そうした悪質業者は減少傾向にあります。出版をはじめ音楽などでも、自費出版や自主リリースが盛んになっており、ユーザーの絶対数も点数も大きくなり、一つのマーケットを形成していると言えます。
そうして業界が大きくなると、自然と、悪質な業者がとり入る隙はなくなっていきます。口コミやレビューサイトの普及・拡大がこの業界の自浄作用に貢献していることは間違いないでしょう。
とは言え、未だに、悪徳業者は存在しています。もし自費出版を検討しているのならば、出版社選びはとても大事なポイントですので、まずは出版社の評判をネットリサーチしておくのが鉄則とも言えます。
商業出版は、出版物の売り上げ不振によるリスクを出版社が負う契約を結び、売り上げの中から収益を得るビジネスモデルです。
自費出版系の出版社の収入源は、利用者が支払う出版代金や流通経費です。基本的に本の売り上げから利益を得ることを重視していることは少ないケースです。もちろん例外はあります。
ともかく、自費出版系出版社の利益は、利用者の支払う代金に多くを負っています。
もし出版業界のことをあまり知らない状態で自費出版者から書籍を出版する場合は、必ず見積もりをよく理解し、相場や他社との比較を行いましょう。
「本を出すというのは大変なことだから、これぐらいはかかるのだろうな」というイメージで判断しないよう、注意しましょう。