店舗デザインに掛ける費用
あなたが数十坪の飲食店を経営することになったとします。初期費用の構成は様々ですが、中でも物件取得に掛かる費用、保証金、家賃、リフォーム代、キッチン機器代は欠かすことのできないものであり、いずれも高額にのぼります。その他、仲介手数料や備品代、原料費、広告費等を合わせると、1000万円前後の捻出を計画しなければなりません。もちろんこの額は概算に過ぎませんから、物件取得の経緯や設備の有様によって大きく変動します。この1000万円の中に、実は店舗デザイン費用が含まれます。デザイン費用を幾らにすべきという指針は存在しませんが、一般的には事業計画書に左右されます。経営者はなるべくデザイン費用を抑えようとしますが、意外に掛かるのも事実で、頭を悩ませる経営者も少なくありません。その経営者に対して、設計業者は費用の低さをアピールするわけですが、坪単価を記した広告の全てを信用するわけにはいきません。悪徳業者であれば、追加工事を重ねることも珍しくないからです。資材を悪質なものとすり替える業者もあります。要は安かろう悪かろうと言えるのですが、予算の限られた中小企業の店舗であれば、吟味して選択する他ありません。店舗デザインの本質は、客を満足させることにあります。少なくとも利潤を生みだすためには、そうした経営哲学を崩すわけにはいきません。ですから経営者の自己満足は二の次なのです。客がストレスを受けないように動線を配慮したり、テーブル同士、椅子同士の距離の取り方に注意したりするのも当然のことです。店の周辺環境にも気を配りましょう。例えば高級店であることを売りにしている場合、近くにパチンコ店や風俗店が無い所を立地としなければなりません。特にパチンコ店は臭い、音が発生し続けますから、出来る限り遠ざけます。