経費と領収書
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経費と領収書

経費で落ちる領収書
今までグレーであったり、クロになりかねない領収書について述べてきました。今度は逆
に「クロのように見えるが、シロである」領収書について述べていきます。
まず、一人でのお茶代です。個人的な利用ではもちろん駄目ですが、例えば打ち合わせで
割り勘をしたから一人分の計上になった、という場合はもちろんあります。例え相手がい
なかったとしても、会社や自宅ではなくカフェで仕事をしたのでしたらシロの領収書にな
ります。出張手当も、経費として落とすことができます。これは聞いたことがある人も多
いのではないでしょうか。ただし、出張手当を経費にするには、初めに規程を定めておく
必要があります。ただし、一般的に認められる範囲の5,000円~10,000円の範囲にしてお
くのが無難でしょう。次に、自宅の家賃についてです。自宅というと個人が住む家ですが
、もしも自宅を会社名義で契約していた場合、大きさによっては家賃の半額以上を経費に
することもできます。まずは契約の名義を確認する必要があります。また、保険料もこれ
に該当します。法人で契約している保険については、全額、もしくは一部を経費とするこ
とができます。ただし保険の種類によって程度の差が変わってくるので、必ず確認をする
ようにしましょう。最後に、キャバクラなどです。これは意外に思われるかもしれません
が、とにかく事業に必要な接待と認められれば、経費にすることができます。キャバクラ
であろうがレストランであろうが、その扱い方は同じと考えて良いでしょう。
一見、どうだろうと思える領収書でも、その用途によってクロかシロかは変わってきます
。頭ごなしに判断するのではなく、しっかりと使用用途を確認して経費を計上しましょう

消耗品としての経費
物を購入した時、それが「消耗品」か「減価償却資産」かに分かれてきます。これは金額
によって分かれ、取り扱い方も大きく変わってきます。ぎりぎりの金額の場合は、注意を
する必要があります。
まず消耗品についてです。消耗するものというと文房具やティッシュなどを想像すると思
いますが、経理的な扱いでは「10万円未満の備品」を指します。例えばノートパソコン
や本棚を買うにも、その金額が10万円以下になれば原則「消耗品」の扱いになります。
もしも10万円を超えた場合は資産に計上の上、減価償却していくことになります。資産
に加えるよりも、消耗品として換算した方が節税の効果があります。
減価償却は、一定以上の金額を購入した時に、その資産を耐用年数で購入金額で割って、
経費にすることを指します。耐用年数については、例えば事務イスが15年、カメラなど
が5年と、それぞれ法律で定められています。例外もありますので、必ず確認するように
しましょう。
減価償却をしても、最終的にはすべての購入代金が経費となります。しかし、代金を支払
った年に全額経費とすることはできません。該当の年に按分した額だけが経費の取り扱い
になります。赤字の場合はともかく、黒字の場合には残った金額分の税金が発生してしま
います。ですので、なるべく消耗品として扱えるようにしましょう。いくつか領収書が分
けられる場合は、なるべく分けて額を小さくしてください。
10万円が、「消耗品」か「減価償却資産」かのラインと書きましたが、消費税はどうす
れば良いのでしょうか。税込み価格か税抜き価格かにするには、その会社が採用している
消費税の取り扱いにっよって変わってきます。会社の規程に沿って判断をしてください。
5-1収める税金と申告書
事業を進めていけば、当然ながら決算期を迎えます。決算とは、年間の収入と支出、利益
と損失を計算します。併せてその結果を元に税金の申告書を作成する必要があり、併せて

納税も行わなくてはいけません。その納税についてですが、法人が毎年支払うべき税金は
7種類あります。法人税、道府県民税、市民税、事業税、地方法人税、消費税、償却資産
税になります。必ず忘れないようにしましょう。
法人の提出期限(確定申告書)は、原則で決算日から2ヶ月となっています。決算日は、
会社設立時に定めた、事業年度の最終日にあたります。この最終日から2ヶ月以内に、申
告、併せて税金の納付が決められているので注意が必要です。
では、その申告書類はどこに提出すれば良いのでしょう。まずは、税務署への提出です。
これは、法人税、地方法人税、消費税の申告書を提出する必要があります。次に、道府県
税事務所です。これは、道府県民税、事業所税の申告書(申告書自体は1枚です)の提出
の必要があります。最後に、それぞれの市町村です。これは、法人市民税の申告書を提出
する必要があります。3か所それぞれ、提出を忘れないようにしましょう。ただし東京
23区内の場合のみは、税務署と道府県税事務所の2か所になりますので、注意をする必
要があります。
これを滞らせてしまうと、税理士などに迷惑をかけてしまうのはもちろん、会社の信用問
題にもなってしまいます。何かと慌ただしい決算期ですが、余裕を持って取り組むように
しましょう。この後に詳しいことは述べていきますが、その年の損益によっては発生しな
い税金もあります。自社の決算状況をしっかりと確認して、支払うべき納付はきちんと行
うようにしましょう。