美容院の企業化
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これまで「夫婦で食べていければ良い」と考えていた理・美容店も、環境が厳しくなると、「食べていくことはできるが、昔ほどお客様が来てくれなくなった」と実感したり、「息子が後を継いでくれない」と不満を言ったりする店が増えています。では、このような予測に対応して生き残る店になるためには、どうしたら良いのでしょうか。
ほかの店で修業している後継者が、「理容の世界は好きだけれど、親の後は継ぎたくない」という声も多く聞かれます。これは、理容・美容店を生業(なりわい)としてだけ考えているためで、事業として考えれば、非常に魅力的な業界なのです。
まず、業界全体で見れば、ヘアカットに行かない人はほとんどいないわけですから、需要がなくなることはありえません。一般に労働時聞が長く、辛い仕事ですが、経営の効率化が図れれば、実は収益性の高い事業になりうるのです。
ここに、理・美容業が企業化する理由があります。ここでいう「企業化」とは、「大規模化・多店舗化・ FC(フランチャイズ・チェーン)化」を言います。夫婦だけとか、従業員を一人雇って経営する小規模店舗では、椅子の数の制約から、多くのお客さんに対応できませんから、売上げにも限界がある一方、人件費・物件費などのうち、固定費は店の規模にかかわりなくかかってきますから、一般に収益性が悪くなります。